ジュラシックワールド/炎の王国

 
僕が第1作である「ジュラシックパーク」を観たのは遡ること25年前。
今でこそシネマコンプレックスが乱立し、良質な映画館が増えて喜ばしい限りなのだが、1993年当時はまだIMAXシアターやTHXシアターは日本には存在していなかった。
 
僕は「映画はなるべく巨大スクリーンで観るべし」という信念をもっているので、「ジュラシックパーク」を観たのも当時としては最大級のスクリーンを誇っていた銀座マリオンの日本劇場で鑑賞をした。(今はもうない)
結果、、、脳汁出まくり体験をすることになった。
「Digital Sound」という派手なロゴの「dts」を初めて体験したのもこの「ジュラシックパーク」だった。
 
その立体感と分離感と派手な音響効果にゾクゾクさせられた。
 
そして、とにもかくにもCGで描かれた恐竜のリアリティー!
「あ、この1カットで元とった!」と思えたのは、最初にブラキオサウルスが主人公たちの目の前で葉っぱを食べるシーンだっただろう(早!)。
未知の映像経験はそれだけでも満足できるものであったが、映画ジュラシックパークはそれだけではなかった!
映画の大きな魅力の一つに「描かれた世界への没入感」があり、どんなに意味不明なストーリーであってもキャラクターに魅力がなくても、その世界の中に自分が入り込めるような感覚の濃い映画は高い評価になるように思う。
CGのみならず熟成の域に達したアニマトロニクス技術が最大限発揮された映画でもあったし、パニックを描かせたら天下一のスピルバーグ監督作品のわけだし、今思えば超豪華キャスト(当時まだ無名に近かったサミュエルLジャクソンが脇役で出ていたりとか)、そしてジョンウィリアムズの音楽!もうね、全てが鉄板中の鉄板。間違いないんである。
 
それ以降、このシリーズは「最高のスクリーンで観るべし」といった同じ信念を自分に義務付けている。
第二作の「ロストワールド」は当時関東圏では2館しかなかったTHXシアターの1つ目、マイカル海老名7番スクリーン、そして「ジュラシックパークIII」は現在「爆音上映」で話題になっているもう一つのTHXシアター立川シネマシティー(現在のシネマワンg-studioであり、今は方針の変更というか路線変更でTHX基準からは外れた劇場になってはいるが、これは良い方向性での基準外と解釈している)、そして前作「ジュラシックワールド」は3年前に二子玉川の109シネマズのIMAXシアター7でそれぞれ鑑賞をしている。
 
このシリーズだけは可能な限り迫力ある環境で観なければ!
 
というわけで、今回はずっと気になっていたけど行ったことのなかった「ユナイテッドシネマ・としまえん」へ!
海老名や立川を思えば近い近い!
ちなみにここの8番スクリーンは国内のスクリーンサイズでは第12位らしいが、裏付けを取ろうとしたらイマイチ不正確。
かなり大きなスクリーンではあったけど、六本木ヒルズの7番スクリーンよりは若干小さいらしい。
 
座席の位置、その日居合わせる隣や正面のお客さんの質によっても、映画と映画館の印象というものはまるで異なる。
どんなに良質な環境が整っていても、隣のお客さんがバリバリボリボリとお菓子を食べ続け友人とことあるごとにしゃべり携帯の画面をしょっちゅう光らせていたら、最悪な鑑賞環境でしかなくなってしまう。
なのであくまでもそういったミズモノの判定しかくだせないのだけれども……ユナイテッド・シネマとしまえんは当たり!
15時40分の上映回という微妙な時間帯も幸いしたのかもしれない。
最後まで一度もイラつくことなく鑑賞できた映画館というものは……本当に滅多にないからだ。
 
ちなみに僕の独断と偏見による映画館の良質な客層基準。
・その地域に映画文化が根付いており観客のマナー全般がキッチリしている
・座席中央近辺の人は予告編がはじまる前に既に着席している
・エンドテロップが完全に終わり劇場内が明るくなるまで席を立たない人が多い
 
これまた独断でしかないのだが、都心からちょっと離れた場所のシネコンで、時間帯や曜日によって割引サービスが充実しているような映画館は良質な客層を期待できる気がする。
 
 
さて前作「ジュラシックワールド」を観た直後の3年前の感想はこちら。
 
久々に読み返してみたらば……
かなりあっさりとした紹介とネタバレガード後も比較的サッパリで、ちっとも濃くない(笑)
 
なので今回もネタバレなしのあっさり系を意識してみよう。
(の割には随分と長い前置きだなぁおい)
 

 
まずは注意点から。
今作は前作「ジュラシックワールド」の続編なので、もちろん前作を見ているに越したことはない。
だけどもまぁ…見ていなければないでそこまで問題もないだろう……んーでもやっぱりどうせ観るならレンタルなどで見ておいた方がよいかも。
登場人物相関図的には主人公の二人はそのままの関係で出てくるし、25年前の設定もしっかり出てくる(ジュラシックパーク創始者とその一族といったカタチで)。
がこれは往年のファン向けのサービスのようなものなので、前作のジュラシックワールドさえ見ておけば一応は問題ないし、何も知らなくてもまるで話がわからないということにもならないだろう。
 
そして今作の注目点は……
やはりというか、このシリーズはラプトルにはじまりラプトルに続くんである。
表層的なイメージでは圧倒的にT-REXの存在感が大きいのだが、ちゃんと映画を見た人ならば誰もが思うところの「一番怖かった恐竜は?」という問いかけに対する答えの恐竜だろう。
画面の中ではむしろ小型に見える恐竜だが、人間よりもひと回り大きい肉食恐竜だ。
そして非常に頭が良く、群れで行動をし、狙いを定められたらT-REXの比でなく逃げられない。
まさにハンターというべき恐ろしい存在こそが、ヴェロキラプトルなのだ!
 
 
格闘家マニアの友人のジュラシックパーク鑑賞後の感想が忘れられない。
「俺が熊に勝てる可能性は1%ぐらいあるかもしれないが、ラプトルにはまずどうやっても勝てない」そうだ(笑)。
 
公開3年が経過しているので前作に関してのネタバレ発言をここでしてしまうが、前作は調教されたラプトルを人間の味方につけてしまう話であり、ラプトルの群れのボスが「ブルー」だった。
 
前作の調教中のシーン(画面中央がブルー)
 
そしてこの「ブルー」が今回再登場をするのだが……
この子からとにかく目が離せない!
 
ブルーさえ無事ならばあとはもうどうでもいい!
憎たらしいオッチャンがどんな食われ方をされようが知ったこっちゃない!
なによりもブルーが大切!どうか死なないで!
 
と思えるほどに、彼女を中心にストーリーを追っていた。
(英語のヒアリングは得意ではないのだけどもブルーは全般的に「she」と扱われていたし、ジュラシックパーク内の恐竜は基本全部メスである)
 
これはカタチを変えた親子の物語であり、そしてカタチを変えたゾンビモノでもあった。
今作はこれまでのシリーズの中でも「わかりやすくワルモノ」が多数登場するのだが…もうね、その憎たらしさがハンパなくただただ憎たらしくて、まるでゾンビ映画の中での「こんな奴はゾンビに食われてしまえばいいのに!」と呪いたくなるレベルのイヤなヤツさ加減甚だしい憎たらしさなのだ。
日本語変だけどそれぐらい憎たらしく、そして観客の期待を裏切らない展開がしっかり用意されているので見逃さないようにしよう。
 
あとは何といっても今作のマルコム博士がとにかくカッコイイ!
旧作では恋多き迷える哲学者だった彼も、今ではすっかり政府を導くような立場になり……そしてラストのセリフは、、、「第1作のメイキング映像のリスペクトなのか?」と思えるほどに「スピルバーグが第1作で一番アガる一言」だったセリフをまんまオマージュしているのだ。
まぁこの辺りはマニアックネタだろうけれども、それとは別にというか、ただ単純に視界いっぱいの大迫力を是非スクリーンで確認してほしい。
逆にこの作品は、、、家のテレビとか飛行機の機内映画とか、あろうことかスマートフォンのちっさい画面とか?( ´,_ゝ`)プッ 
そういうのでは見てほしくない映画である。
ライヴの迫力を知っている人ならわかりますよねぇ?←謎の煽り
 

そして既に「ジュラシックワールド/炎の王国」を鑑賞した人と感想を共有したいので、この先にネタバレガードを設置する。
この映画を観る予定があってネタバレを回避したい人は、ここから下は決して読んではいけないし「なんでそういうこと書いちゃうんですか?楽しみにしていたのに!」とか後からクレームをつけるのも禁止である。
映画を楽しみたいと思う人は見終わってからこの先に進んでほしい。
 
 
 
 
まず感じた違和感について。
映画がはじまって割と序盤にいきなりクライマックスが来るようなストーリー展開が斬新すぎた!
え?こんなスペクタル映像を序盤でやっちゃって、後半までもつの?と思ったのが一点。(結果としてはなんの問題もなかった)
もう一つは前作「ジュラシックワールドから4年後の話」ということなのだけども、それにしては時間の経過感がハンパない。
たった4年でパークがあそこまで荒廃してしまうのも、前作のラストでT-REXに敗北したインドミナスがあそこまで見事に白骨化しているのも、早すぎやしないか?
さらにそこからDNAを回収してインドラプトルができあがるスピードは輪をかけて超早すぎないか?と思ってしまったがいかがだろうか?
 
この辺りの時系列というか正確な時間軸がイマイチ不明瞭だったような気もするけれど、モササウルスが相変わらず元気だったのは、食べられた人には申し訳ないがちょっと笑ってしまった。
 
あと今回本当にT-REXが脇役っぽくて、つじつま合わせ的かつ帳尻合わせ的にのみ存在しているようでそこだけちょっと残念だったかも。
ブルーの輸血のためと、結果として主人公の窮地を“偶然”回避するのみだったように思う。
 
 
そしてブルーの赤ちゃん映像に萌えてしまってたまらなかった!(//∀//)
あれは反則!子猫の動画を貼ってアクセスを稼ぐぐらい反則!
可愛い可愛い可愛い!
しかしストーリー的にはメイジーがその記録動画を見たことによって、汚れた大人だらけの現実に絶望させられた状況下で出会ったオーウェンをすぐに信頼することができるという回収もされていて素晴らしかった。
 
で?
実際この話ってこの後どうなっちゃうんでしょうか?(;^_^A
 
「ドラえもん」にとても印象的な話があって、「怪傑ライオン丸」的な漫画を連載している漫画家がネタにつまってついつい主人公を殺してしまう。
ラストのコマで「ギャアアアア!」つづく!みたいな?
そこで読者は漫画に釘付けになり、「一体次週はどうなってしまうんだろう?」とワクワクドキドキと興奮するわけなのだけども、漫画家はネタに詰まり勢い余って主人公を殺してしまっただけで、実のところ次の展開を全く考えていなかった。
ネタに詰まったまま苦し紛れに新たなヒーロー「お獅子仮面」が登場するという展開でお茶を濁すものの、付け焼き刃の筋書きなので当然長続きもせず、全く同じパターンでお獅子仮面も早々に「ギャアアアア!」と殺されてしまう。
そして次のヒーロー「お鍋仮面」がさらに登場するのだが……!?
 
といった“行き当たりばったり感”のようなものを感じざるをえないぐらい……
 
え?本当にどう回収するの?
 
と思ってしまったかも(笑)
まさか100億円規模の予算で作られている映画が「実は次なんにも考えてないんだよね〜」ということもないだろうけれども……心配になってしまうんである。
 
そしてDNAをもてあそんだ人類の驕りがそのまましっぺ返しのように人類に戻ってくるという構図こそが、ジュラシックパークシリーズの普遍的なテーマではあるのだけども、ついにそのDNA技術が人間にも適用されてしまった。
なんか不自然なまでに親子関係を遠回しに表現しているなぁと思ってはいたのだけどもなるほど!
この辺りは今後重要なテーマとして扱われるのか、今回恐竜を解放する目的のためだけの設定だったのか、その辺りも気になるところではある。
 
以上!
長!