BEAST PARTYの舞台裏

「BEAST PARTY」が無事終了しました!
例年通りの楽しいイベントとなりましたが、みなさんはいかがだったでしょうか?
毎年恒例となっている野外イベントですが、その前身となる2009年USJ特設会場、2010年富士急コニファーフォレストを含めると今年で6回目となりました。
VAMPSのお二人、スタッフのみなさま、そしてファンのみなさま、毎年毎年ありがとうございます。

今年はアコースティックコーナーでJITTERIN'JINNの「夏祭り」のカバーがありましたが、あの曲は僕にとっては思い出深い曲です。
まだ駆け出しの青二才のときに彼らのシングル〜アルバムレコーディングにマニピュレーターとして参加しており、当時から大好きな曲でした。
25年ぶりのこの曲との再会がこのようなカタチとなって、とても感慨深い思い出になりました(^^

さて今日はせっかくなのでというか、またもや一般的ではないヒネクレタ別角度から今回の野外ライヴを振り返ってみたいと思う。
「BEAST PARTY」のパンフのインタビューでも回答している、野外ライヴの「策」について何点かレポートしてみたい。


野外ライヴでまず大変なのは、なんといっても「天候の変化」である。
雨がふってもZEPP東京では機材が水に濡れることはない。
屋根がついているから、というよりも屋内であるからだ。当たり前の話である(笑)

一方の特設ステージというものにも屋根はあるのだが、雨には弱い。
最低限の雨は凌げるものの「壁」に相当するものがほぼないので、横から吹き込んでくる雨風にはほぼ無防備である。
なので機材ブースはテント内テントのような二重防御が必要となる場合もある。
当然、急な雨に備えての養生用の資材が常にスタンバイしているわけだ。

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(2009年8月の台湾ライヴでの土砂降り時の様子。この後機材の上にさらにテントが設置された)

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(2014年BEAST PARTY長岡の夜のステージの様子。靄?霧?が映画みたいでイカス)



今年の本番はご存知の通り快晴に恵まれたが、設置から解体までの全行程でもほぼ全く雨が降らなかったそうだ。
ありがたい話であるが、このようにいつ雨が降っても大丈夫なように何重もの対策が取られていることを忘れてはならない。


そしてもう一つの対策は「砂塵と潮風」だ。
機材にとってこれらはなにもよいことがないので、可能な限り付着や侵入を防ぐ。
かなりアナログな手法ではあるのだが、まずは使用しない穴という穴をガムテープで塞いでしまう。
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(愛機KORG KRONOS。OUTPUT、各種ペダル類、USB以外はすべて塞ぐ。その他の機材も同様の措置を取る)



しかし塞いでしまって困るのは通風孔であったりの熱関係の穴だ。
機械というものは発熱対策を考えられて作られているので、迂闊に風の流れを遮ると熱暴走による誤動作や最悪故障に至るケースも珍しくない。
加えて直射日光による熱は、楽器の上で目玉焼きを作れてしまうんじゃないのか?と思えるほどに熱くなる。(アコースティックコーナーの本番は夜だがリハーサルは真昼間なので遮蔽物のないサブステージ上の楽器は最も危険度が高い)

そこで登場するのが可搬型の強力冷風機である。
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(フィルターに付着している砂はまめに清掃されている)
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(ダクトで冷風を送り発熱する機材を強制冷却する)

このように、普段は必要としないいろいろな策が影ではしっかりと取られている。
ちなみにこの冷風、足元からひんやりと冷気が流れてくるので涼しくて気持ちよい。
「あのマスクにあの衣装じゃさぞやお暑いんでしょうね」と言われることが多かったのだが、結構涼しい思いもさせてもらっていた(笑)が今回の2日目は普通に寒かったのに加えてこの冷気だったのでマジで寒く、第3部では一人凍えていたのはナイショの話だ(笑)

ここまで説明をした策が防御や後方支援的なものに対して、野外ならではの仕掛けというものもある。
最後に打ち上がる花火がそうであるように、屋内ではできない演出だ。

今回のBEAST PARTYでの目玉の仕掛けといえば…やはりアレだったのではないだろうか?
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理不尽なまでの水柱が随所で上がっていたアレである(笑)
今回初登場したこの恐ろしい見た目の新兵器の名称は「ウォーターキャノン」。
窒素ガスで水を上空に打ち出す大砲だ。
これが左右に3基ずつ計6基、不敵に空を見上げていた。
追記:さらにステージ左右に各2基の計10基だったそうだ。そこまでしなくとも…という容赦のない物量である(笑)

火薬や燃料といった危険物を扱う特効班は各種危険物取扱の講習を定期的に受けておらねばならず、「煙火消費保安手帳」なる顔写真入りの資格証を常に携行していなければならないそうだ。
そんな彼らが扱っているからこそ危険に見える特殊効果も安全に楽しめるのだが、さてこのウォーターキャノン。一回の発射で何リットルの水が出ていると思われるだろうか?

なんと、60リットルだそうである!

うひー!そりゃみなさんズブ濡れになるわけだよ(笑)
二日目は特効担当も予想外の風向きで自らもズブ濡れになりながら操作していたそうだ(笑)

しかし放水したり上から水の束が降ってきたりセットの感じもそうだったけど、ほとんどユニバーサルスタジオ並の派手な演出だったように思う。
演出は演奏を彩る要素の一つではあるけれども、「BEAST PARTY」には決して欠かせない大切な要素だ。

そんな感じで野外イベントは普段のライヴハウスやアリーナ会場よりもいろいろなリスクの中で行われているのだが、やはりこの雰囲気はメンバースタッフ共に病みつきになってしまっているようだ。

他にもステージセットのてっぺんで風になびく旗、黄昏時にジワジワ暗くなっていく気配、潮風の匂いだったりステージ裏からバーベキューの仕込みの匂いが漂ってくる独特のフェス感のような空気も含めて、魅力を相乗的に増幅している気がする。

僕はそんな空気の中にピリッとした緊張感のある「BEAST PARTY」が大好きだ。
みなさんも楽しんでいただけているなら、これ以上の喜びはない。

そうそう、ラグベベちゃんが僕のことを紹介してくれました(^^) 
http://ameblo.jp/ken-chlionragbaby/entry-12065284172.html

ここ数年はめったにお会いできないkenちゃんだけども、いつも「そういえばこの前さぁ…」といった実に軽い感じで会話が始まるのが不思議な人です(笑)
シンセサイザーの話や昨今の音楽事情、絶対音感と相対音感についての考察など、真面目な内容かと思いきやあくまでも笑いを交えての楽しい会話をたくさんしました(^^
本当に楽しそうにギターを弾く後ろ姿を見るのも毎年の楽しみになっています。

終演後はやや飲みすぎて後半の記憶がちょっぴり曖昧だけども、まぁそれも毎年恒例の安定した現象なので、来年こそは記憶を飛ばさないようにしよう(笑)

僕の夏はこうして今年も無事終了したのでありました。


さて次回から再びワールドツアーの話に戻ります。
日本出国〜サンフランシスコ裏日記編!