オトナの限界

オトナの〜シリーズ、前々回からの続きである。
 
あれほど楽しかったゲームはラジコンと同じく自分の中で興味の持てないものにどんどん変化をしていく。
やりたいゲームがどんどん減っていき、やれると思えるゲームもまた減っていく。
どんな心境の変化なのか、異変とも思えるゲーマー魂消失の最大の理由は……
 
考えてみるまでもなく“酒”である(笑)
 
酒を飲んでするゲームというのは、はっきり言ってちっとも楽しくない。
というよりも、どうにも楽しむことができない。
 
グランツーリスモのようなレースゲームは完全なる飲酒運転となりシビアなタイムアタックなどできるはずもない。
(お酒を飲めない人でも飲酒運転経験をすることができるゲームが「GTA5」だ。ゲーム内でしこたま酒を飲んでから運転をすると酩酊状態をリアルに体験できる)
 
FPS(ファーストパーソンシューティング)にしても弾が当たらなくなるばかりか3D酔いまでしてくる。敵を倒した爽快感も希薄で面白くない。
 
格闘ゲームはとにかく美しいコンボが決まらなくて面白くない。
格闘ゲームの目的は「勝つ」ことではない、「美しく勝つ」ことなのだ。
 
思考型のパズルゲームは……酔った頭ではまったくもってする気が起こらない(笑)
 
RPG(ロールプレイングゲーム)にしても「あれ?さっきの村であのおじいさん何言ってたっけ?」と情報があやふやになるので心が重い。
ダンジョンでは本気で迷子になるし魔法の使い方も雑になってくるし戦うのがどうにも面倒くさくなってくるし、そもそも世界を救うこと自体が面倒くさくなってくるしで、しまいにはゲームを放り出すことになる。
 
ファイナルファンタジーに出てくる「トード」はカエルに変身する魔法だが、「カエルはいいなぁ…」と全ての使命を放棄してずっと池の中で過ごそうとするダメ勇者の心境に近い。
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(再販も難しいであろうゲームパロディー4コマの金字塔的傑作)
 

 
なんのことはない。
酒さえ飲まなければゲームはオトナであっても楽しめる遊びであることは容易に想像がつく。
こうして考えてみると、ゲームというものが勉強や習い事同様「反復練習による技術の上達からの達成感」を刺激するメディアであることがわかる。
酒との相性がよかろうはずがない。
 
じゃあ飲まずにゲームをやればいいじゃないかと思う方もいらっしゃるだろうし、実際僕も酒を飲みようになるまではずっとゲームをやっていたように思う。
 
しかし、ここから先が僕としては非常に難しい選択肢となってくるのだ…
 

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夜に飲む酒、通称“晩酌”。
 
オトナにとってこれは何を意味するかというと「今日はもうこの先たいしたことはやらない宣言」のようなものだ。
今日1日を無事に過ごしたという区切りであり自らをねぎらう行為でもあり、また明日も頑張るぞという決意表明のようでもあり、なんなら社会人の総合的な儀式といっても差し支えないだろう。
これがないとオトナは気持ちの切り替えがつきにくいのだ…
 
……と、思う。
 
少なくとも自分はそうである(ぼそっ)
 
「週末は朝から酒を飲む」という方も多いと思うが、基本的に僕は明るいうちからの酒にはあまり興味がない。
車を運転する機会が多いということもあるけれども、酒は1日を終えたご褒美という意味合いが強い。
朝から酒を飲んで罪悪感を感じないのは正月ぐらいのものだ。
(だからといって正月以外は飲まないと言ってるわけではない念のため(笑))
 
 
そして「いいオトナが毎日ゲームしまくるのもなぁ……」という、ある種飲酒以上に感じる後ろめたさ。
僕はどこかでゲームをしている自分の姿が恥ずかしいという自覚がある。
 
その根拠として例えば電車やバスなどの公共機関でゲームをすることができない。
ソリティア程度の明らかなる時間つぶしをiPhoneでやるぐらいならアリだが、いいオッサンが電車の中でゲーム専用機を広げてやっている姿というのは、これまたいいオッサンが「少年ジャンプ」を読んでいるレベルの恥ずかしさに通じるものがある。
誰も見ていない自宅の自室内であってもどこか後ろめたいものを感じざるをえないのだ。
 
その後ろめたさを解消する唯一の手段、それこそが「酒」なんである。
 
非生産的かつ趣味というのもはばかられるような「無為な時間」。
オトナにとって実はとても重要な時間でありながらもどこか後ろめたいそんな悩ましい時間の過ごし方。
 
しかし、飲んでいるなら仕方がないではないか(笑)
 
お酒を飲みながらする映画鑑賞、優雅である。
お酒を飲みながらするTV鑑賞、楽しそうである。
お酒を飲みながらするネット徘徊、基本である。
お酒を飲みながらする読書、何度も読み返した愛読書なら十分に楽しい。
 
しかし、
お酒を飲みながらするゲーム、こればっかは上記に理由を列挙してある通りどうにも楽しめない。
 
 
といった順位により、僕の日常からはゲームが遠のいていってしまった。
酒とゲームの相性はどうにも悪い。 
 

僕の中ではつい最近まで「酒を飲むようになったからゲームをしなくなった」ぐらいにしか思っていなかったのだが、実のところもっと根本的原因があったことに思い当たってしまった。
 
昨今のゲームの進化そのものが、自分にとってはある意味で“大幅な退化”に繋がっていたことに気がついてしまったのだ。
 
次回、ロートルゲーマーのつぶやきでいいかげんこの話題を締めたいと思うが、この際なので次回は思う存分テレビゲームについて語ってみたい。
 
え?テレビゲームって死語なの?え?