24時間エアコンに決着

この夏の話題の一つという印象を持てるほどに一般化してきた「エアコンは24時間つけっぱなしにしていた方が電気代が安い」という説について、僕は一昨年あたりからいろいろ考えてきた。
 
このブログでも今年の3月に話題としてあげている。
(「温度設定」http://jinxito.com/2016/03/02/temp/
 
自分の中では「あくまでも限定条件下では…」という前提ありだと判断していたのだが、「たいていの条件下においても…」となるほど広く一般に経済的となるという意見が浸透しつつある。
 
僕の見かけたネットニュースでは「11年前のエアコンであっても24時間つけっぱにするだけで電気代が35%下がった(http://grapee.jp/211701)」とあった。
にわかには信じられないほどの驚きである。
 
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かなり話題になっていることでもあるのでご承知の方も多いかとは思うが、もう一度おさらいをしておく。
 
温度というのは急激に上げたり下げたりするのに特にエネルギーを要する。
30度の室温を一気に24度に下げるよりも、24度をずっとキープし続ける方がエネルギー効率は遥かに良いというのが「24時間エアコン啓蒙の根幹」となる。
 
エネルギー効率の面から考えると、これはなにも温度に限ったことではない。
時速0キロから60キロまで加速してブレーキを踏んで止まって再び加速して減速してを繰り返して走る自動車よりも、30キロの定速走行で走った方が結果的にはエネルギーも時間も使わずに済むというのはイメージしやすいかと思われる。
 
たいていの事例においてはおそらく「安定」こそがもっとも美しいエネルギー効率となるのだろう。
 
そこに一切の異議はない。
 
僕は自分が合理主義の人間であると信じているので、この「エアコン24時間つけっぱなし説」には大いに耳を傾けたし夏にも冬にも実践をしてみた結果、一定の理解も得られ納得もできたのだけども……
 
結論として、基本的には今後採用しない方向に意思を固めた。
 

話は一旦変わるが、つい先日「玄関先でかき氷を食べた」とツイートしたら「なぜ玄関先で?」というツッコミがいくつか寄せられた。
まとめてお答えしておくと「エアコンの効いた心地よい室内ではかき氷を食べたくないから」である。
 
カラいものを食べたい気分、表面がラード層で覆われた熱〜いラーメンを食べたい気分、一人でしっぽり居酒屋飲みしたい気分などなど、
美味しいものというのはその時その時で常に移り変わっていくものだが、その多くを決めている「気分」というものは、当たり前のことではあるのだけれども「その時の環境」に大きく影響されていると思う。
 
雨降りで比較的涼しい日に「あー冷やし中華を食べた後にダメ押しでかき氷を食べておでこをキーンとイワせたい!」と思う人は少ないだろう。
 
僕が「かき氷を食べたい」と思ったのも「単純に暑かった」からであって「この暑さにはかき氷で対抗したい」と極めて自然にそう感じただけの話だ。
当然そのようなかき氷なのだから「暑い環境」で食べる方がより美味しいに決まっている。
エアコンの効いた心地よい環境の“心地よさ”は、かき氷の魅力を半減させる諸刃の剣になりかねない。←大袈裟
 
冷えた生ビールをより美味しく飲むためにと庭に折りたたみテーブルを広げて蚊取り線香を焚いてランタンを点灯してまで晩酌をしたいとは思わないが、カップかき氷を持って玄関からオモテに出る程度の手間をかけることにはなんの迷いもない。
 

24時間空調の整った部屋が快適であるのは結構なのだけれども、快適な環境は不快な環境を知っていて初めて実感できるものである。
 
暑いオモテからエアコンの効いた部屋に戻ってくると涼しくて嬉しい。
これは文句なく快適であるのに対して、
暑いオモテから帰ってきた部屋のエアコンが効いていなくて蒸しムシしているのは不快である。
 
しかし、その不快な蒸しムシとした部屋のエアコンのスイッチを入れて「グォォォォォー!」と急速に冷えていく様、というワンステップはどうだろうか?
 
エアコンという文明の利器の恩恵を感じパワーを感じ、不快な環境が快適になっていくその過程。
と考えてみると、きっと僕はこの段階が嫌いではないのだと思う。
 
スポーツカーを運転した時に感じられる加速感のようなもの?とも違うのだろうけれども、この段階を経ての快適な室内になっていくことこそが一番幸せを実感できるような気がする。
 
たとえ余分に電気代がかかったとしても(笑)。
 
 
最近はもう寝る時はずっと28度の弱冷房をかけたまま寝ているのだが、何年か前までは寝る時に1時間タイマーをかけて就寝していた。
 
夜中に蒸し暑くなって起きた時に再びエアコンを入れると寝汗をかいたTシャツに涼しい風があたり、室内がまた心地よくなっていく中で再度まどろむあの多幸感!快楽!←
 
その幸せはしばらくは感じなくても幸せだけれども(笑)、一定温度は快適である一方ドラマチックさに欠ける。
 
「当たり前」という状況や環境を今一度見直し、時には不便や手間を選ぶことこそが大切だと思ってしまったのだから仕方がない。
 
今後エアコンは状況に応じて時にはつけっぱ、時にはオフ、外出時は基本オフというスタイル、つまりすっかり元に戻すことにする。
 
合理主義者っぽくない選択からもしれないが、それもまたよしとする。
 

と我が家の方針を語ったところで、空調メーカーのDAIKINからタイムリーな話題があがってきた!
 
(夏のエアコンつけっぱなしは本当にお得? ダイキンが猛暑の部屋で実験した結果は)
 
やはり昨今の「たいていの条件下においても24時間つけっぱなしが正しい」という意見はやや誇張あり、という結論を日本一の空調メーカーが提言してきた。
 
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(かなり細かい測定実験)
 
よ、よかった!(喜)
 
これで心置きなく出かける時はエアコンを止められる!
「十分涼しいんだけどな〜」と思った時もエアコンを止められる!
「部屋の空気を入れ替えたいな〜」と思った時もエアコンを止められる!
「蚊取り線香の香りを庭からの風にほんのり感じつつうちわで己をパタパタ仰ぎながらビールと枝豆やりたいな〜」と思った時もエアコンを止められる!(*´艸`) ←
 
そう、どこかでエアコンつけっぱなしに不便や我慢を感じていた自分がいたような気もするのだ。
 
不惑の歳からまもなく10年。
相変わらず惑い続けてはや10年。
 
それでもまた今日一つの惑いがなくなった。