シン・ゴジラーエヴァファン視点編

シン・ゴジラとエヴァンゲリオン(エヴァンゲリヲン)との共通点を挙げていく……
果てしなく楽しそうな作業ではあるが、やりだすとキリがないので最小限に留めておきたい。
 
前回に引き続きサラッとネタバレをしていく内容になっているので映画本編を知りたくない人は読んではいけない。
 

シン・ゴジラは「地球上でもっとも優れた究極の生物」という定義がされている。
状況によって進化を続け、次々と欠点を克服していく。
水と空気さえあれば体内でエネルギー変換をして自身の代謝や移動や生命維持に用い、攻撃を受け生命の危機と判断したら高い防御能力を発揮する。
文字通りの「全方位」に対して高い反撃力を持っている。
さらなる攻撃を受ければもっと凄まじい反撃能力に進化するのだろう。
 
また状況や移動などによって形態を変化させることも自在だ。
映画では全身の姿は確認できなかった「第一形態」で海中を移動し、「第二形態」で陸上に上がりようやく姿を見せる。
そして二足歩行する「第三形態」に進化した後に一旦海中に身を潜め、ポスターや予告編に出てくるおなじみの姿の「第四形態」まで進化をする。
sub721
シン・ゴジラ第四形態
 
僕が最初に「凄い!」と思ったのがこの中の「第二形態」だ。
独特の背びれ(?)の雰囲気はゴジラそのものだが、それ以外があまりにも気味の悪い姿なのだ。
歩くことができずに這いずるように蠢く巨体、体の色は猛毒をもった爬虫類のような気持ち悪い配色、なにより不気味なのが思考能力のなさそうな動きのない死んだような目。
「生理的嫌悪感の塊」が僕の第一印象だ。
 
「え?これはゴジラと戦う別の怪獣?」と思ったほどに第四形態のゴジラとは違う。
お見せできないのが残念である。
ネタバレするとは言いつつも、肝心要はネタバレしたくない主義なのだ(笑)。 
 
 
この不気味な第二形態に酷似したイメージの生物がエヴァンゲリオンに登場する。
 
img_0
第四使徒シャムシエル
 
ニョロニョロした感じといい、何も考えてなさそうなウツロな目といい、第二形態にイメージが似ている。
 
他にもエネルギーを使い果たしたり激しい攻撃を受けて沈黙した後も自己修復をしながら自動防御をするという身体能力。
これも第三新東京市を襲ってくる使徒(敵)と同じで、サキエル戦、イスラフェル戦でそれぞれ同様の展開をしている。
 
「自己修復中か」「そうでなければ単独兵器として役に立たんよ」というエヴァでのセリフはそっくりシン・ゴジラにも当てはまる。
 
 
一旦話はそれるが、エヴァに登場する敵となる“使徒”は、ロボットアニメに出てくる敵としては相当異色なキャラクターが多い。
見た目的に生物っぽいものが多いのも変わっているが、中盤あたりからはコンピューターウィルスであったり粘菌状の微生物であったり、厚さをほぼ持たないナノ単位の薄っぺらい影のようなものであったり、宙に浮かぶ光の輪であったりして「どう攻撃すんねん!」とツッコミたくなるような特殊なモノが多いのだ。
最後のシ者にいたっては、少年の姿で登場するという予想外の連続だった。
 

eva1_01
エヴァのフィギュアは自立できないものが案外多い(笑)
 
さて、エヴァと使徒とゴジラの共通点の一つが「生命体であること」だ。
エヴァンゲリオンの外観的にロボットだと思う人が圧倒的に多いとは思うが、実はエヴァは人間と同じく有機体であり生物である。
(「汎用人型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン」が正式名称となる)
 
この作品をなんとなくボーッと見ていると気がつかない重要な要素なのだが、巨大な生物をヒトの手で創り出し拘束し特殊装甲で覆っているというのがもっとも近い表現となる。
特殊装甲の中に大きなヒトが入っているというイメージでまず間違いない。
(最も顕著に表現されているのは旧劇場版「第26話 まごころを、君に」の冒頭シーン、エヴァ量産機VS弐号機の結末であろう)
 
これは後々明かされる事実というよりは、比較的序盤から映像として表現されている。
20121107034741
エヴァがロボットではなく生命体であるということは第弐話で早くも表現されている
 
エヴァに出てくる主人公ロボット(敢えてそう書くが)である「初号機」は度々“暴走”をするのだが、この時のロボットらしからぬ獣的な動き方が実に生き物らしい。
とりわけ決定的なシーンといえばやはりコレであろう。
 
第拾九話 「男の戰い」
 
まばたきをし呼吸をし、ついには「食べる」ことまでする。
感情を持たない使徒に対して、怒りを爆発させているようにも見えるエヴァの暴走。
 
この二つの要素を持ち合わせた生命体こそがシン・ゴジラであると今回強く思った。
20141219151153
ゴジラが怒り反撃をした後のゾクッとするようなカットは暴走時の初号機を思い出さずにはいられない。監督の初号機のイメージは「鬼」だそうだが、シン・ゴジラでもほぼ同じ印象のカットがある。
 

前回紹介したヒトの動き方こそが最大の見所であるシン・ゴジラではあるが、ゴジラという生命体の元祖こそがエヴァであり使徒であるのだ。
 
ヒトの魅力にしても、エヴァファンであれば当然「特務機関ネルフ」と「巨大不明生物特設災害対策本部」の人々の印象がそこかしこで重なってくるし、画面内に登場する大きな文字、パソコン画面内の雰囲気、作戦の進行などなど……
 
シン・ゴジラの中にエヴァの様々な魅力を垣間見ることができる。
 
2時間のシン・ゴジラに対してTVシリーズ全26話、旧劇場版2作に新劇場版が現在3作、圧倒的なボリュームでシン・ゴジラに通ずる魅力を味わわせてくれるのがエヴァシリーズだとも言えるのだ!
 
 
僕は羨ましい…
 
いまだエヴァを見たことのない人がとにかく羨ましい。
 
あの感動をこれから衝撃的に味わっていける楽しみがまだ人生に残っているのだから…
何度も何度も見続けて、それでも好きで見てしまう作品ではあるが、やはり初回のドキドキワクワク感を超えることはできない。
 
アレを楽しむことができるなんて…あぁ羨ましい。
 
尚、「ちょっと見てみようかな…」と思った人はまずはTV版の第1話を見てみることをオススメする(再)。
いきなり2時間付き合う覚悟のある方は新劇場版の「序」を見るのも悪くない選択だ。
そこからTV版に遡るのもよし、新劇場版の続編「破」に進むもよし。
 
重ね重ね恐縮ではあるけれど……
 
……あああ羨ましい!
 

さらに次回はエヴァのルーツにもなっている庵野監督作品、そしてゴジラのさらなる原型である“あの名作アニメ”に登場する圧倒的な敵キャラ、さらには庵野監督のライバル?とも言える同じ畑の名監督の東京を舞台にした作品の共通点まで追い込んでみたい。
 
ほとばしれ!俺のヲタクパワー!←