シン・ゴジラ〜原型探求編

前回の流れからタイムリーな話題が入ってきた!
「新世紀エヴァンゲリオン」全26話が9月16日よりNHK BSプレミアムでHDリマスター5.1chサラウンドでオンエアーが決定したそうだ。
 
現時点で最高品質のエヴァに出会うチャンスである!オススメ!(・∀・)
 

なお、今回のエントリーではシン・ゴジラの話はほとんど出てこない(笑)。
 
言うならば僕が個人的に勝手に思ったシン・ゴジラの所縁(ゆかり)、所以(ゆえん)、を庵野監督の過去作品や携わった仕事から発掘するという作業である。
 
一部こじつけもあるかもしれないがご了承いただきたい。
 

まずは多くの日本人なら見たことのあると思われる名作アニメ「風の谷のナウシカ」
この映画に登場する「巨神兵」を知っている方はとても多いと思われるし、シン・ゴジラと関連づけて語る人も既にかなり多いかと思われるので、意外性は低いだろう。
 
それにしても「巨神兵 ナウシカ」で画像検索をしてもどうもパッとしたものがヒットしない。
 
あの凄まじいビームの瞬間の画像が全然出てこない。
 
仕方がないので自分でスクショ撮るかとDVDをコマ送り再生してみたらば……
ありゃりゃ!そういうことか!
 
この巨神兵のシークエンスの作画をしているのが若き日の庵野監督というのは有名な話だが、見事なまでに静止画ではイイ絵がない(笑)。
脈動感と迫力に溢れたアニメ史に残る名ショットだ。
ここはやはりYouTube様に頼ってみることにする。
 
 
(こういった動画をブログに引用するのは問題あるのかないのか判断が難しい)
 
「巨神兵東京に現わる」の巨神兵のファーストショットとシン・ゴジラのファーストショットに通ずる共通点。
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ご存知の方も多いとは思うが「巨神兵東京に現わる」はCGを一切使わずに意地のように特撮技術のみで完成させた短編映画で、エヴァンゲリヲン新劇場版〜Qと同時上映された作品である。
 
僕は一昨年の11月に名古屋市科学館で催されていた「特撮博物館」で改めてこの作品を見直したのだが、メイキングと合わせてしばらく何度かリピート見してしまった。
 
その時にはまさか今回のシン・ゴジラの布石になっていようとは思いもしていなかった。
 
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非常に密度の濃い素晴らしい展覧会であった。
 

ところで庵野監督のメジャーデビュー作品は?
知っている人は知っているが知らない人は知らない。←当たり前だ
 
トップをねらえ!」を検索してみると……結構ディープな画像がたくさん出てくる。
正直、ヲタク度がかなり濃いという印象であろう(笑)。
今になって改めてスタッフクレジットを見ると一流どころの布陣だが、当時は庵野監督含めまだまだ「知る人ぞ知る」メンバーだったのではないだろうか。
 
僕にしてもDAICON(後述)のスタッフだと気がついたのはだいぶ後になってからの話だったように思う。
 
「エースをねらえ!」+「トップガン」というコンセプトの、女子高生が地球を救うという物語だ。
当時のキャッチコピーは「炎の熱血友情ハードSF宇宙科学勇気根性努力セクシー無敵ロボットスペクタクル大河ロマン!!!!!」であった(苦笑)。
 
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(かなりディープな雰囲気を醸し出している)
 
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(しかも主人公ロボットはマントを羽織っていたりしてかなりバカっぽい(^^;)
 
がしかし、この「トップをねらえ!」こそ、紛れもなくエヴァの原型でありシン・ゴジラの原型であることは間違いない。
 
エェェ(;´д`)ェェエ 
それってちょっとイヤなんですけどぉ……
 
と思った方も中にはいるかもしれない。
ここは観念して読み進んでいただきたい。
 
というより当初は鳴り物入りで公開された「オネアミスの翼」でコケた制作費の回収&借金返済のために、あまりお金をかけずに手抜きしながら作るはずのヲタク向けお色気パロディーやっつけ企画としてはじまったのが「トップをねらえ!」だったらしい。
がしかし、そのあまりの脚本の素晴らしさに庵野監督が完全本気モードになってしまい、結果的に赤字になるまで凝り作り倒したという逸話も残っているほどに、最終的にはエヴァに勝るとも劣らない凄いOVAとなってしまった。
 
この作品を知らないエヴァファンが今これをみたら「おおおお!!」と唸ること間違いなしの傑作である。
  
作中に出てくる「イナズマキック」なる必殺技はしっかりエヴァにも継承されているし、あらゆる部分でDNAというか脈々と受け継がれているなにかを感じずにはいられないはずだ。
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(ユニゾン攻撃のフィニッシュを決めたこのキックには元祖があった )
 
※宮崎駿作品によく出てくるなにげないセリフが「ひどいことするなぁ」であるならば、押井守作品は「異議なし」であり、庵野作品は「なんてヤツだ!」だと思う。それぞれよく出てくる。
 
僕個人的には「ロボットアニメ史上最強!」と太鼓判を押す究極のマシーン兵器「ガンバスター」は、エヴァとはまるで違う魅力の合体ロボットである。
スポ根をベースにした作品なので、このガンバスターも「努力と根性」によってどんどん強くなる(笑)。
 
こう書くと非常にバカっぽいのだが、実際かなりバカっぽい数億の宇宙怪獣を相手に対峙する第5話の戦闘シーンの爽快さを超える作品を僕は知らない。
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(数万単位で敵をボコボコにやっつけていく(笑) 作中でただの一度も窮地に陥らない無双っぷりはエヴァやシン・ゴジラの無敵感を軽く凌駕する)
 
 
 
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(敵となる宇宙怪獣の設定資料。こんなところにも使徒やシン・ゴジラの原型が垣間見えてくるようだ。庵野監督の好む「わけわかんない敵」の元祖だと思われる)
 
トップをねらえ!はOVA全3巻で完結しているのだが、第1巻の1話と2話は正直あまりオススメしない(^^;
むしろ3話から見始める方が話が奥深く感じるような気もする。
反則な見方のような気もするが、一応リコメンドとしてお伝えしておく(笑)。
 
相対性理論、ウラシマ効果といった科学的な設定が積極的に脚本に生かされているのがとにかく素晴らしい。
半年間の宇宙での亜光速任務を複数経て地球に帰還してみたらすでに十年以上の歳月が過ぎており、半年前にクラスメイトだった友人が三十路近い姿になっていたりとか、余命わずかの恋人を地球に残したまま再び亜光速戦闘の任務に出撃したりといった容赦のないサイエンスドラマが展開する。
 
最終話はハリウッド映画でも見たことがないほど壮大なスケールの内容で、そういった意味ではシン・ゴジラやエヴァの話がかなり地味に感じてしまうほどだ(笑)。
 
是非見ていただきたい作品である。
 
 
なお、ヲタク自慢を一つしておくと僕はこの「トップをねらえ!」のレーザーディスクに主人公タカヤノリコの声優である日高のり子さんの「JIN君へ 努力と根性!」というメッセージ付サインをもらっている。
 
いいだろー(^o^)←
 

ディープな話題をしてしまったついでにもう一段階深い話も紹介しておこう(笑)。
 
DAICON FILMという自主制作映画チームがあって、もっとも有名な作品はDAICON3と4だと思う。
知らない方が普通だが、その世界では伝説的に有名な作品である。
 
10年ほど前に大ヒットしたドラマ「電車男」のオープニングはまさしくDAICON4をリスペクトして作られており、ELOのTWILIGHTがなぜかアキバ系を象徴する曲として定着したのも、元をただせばこのDAICON4ということになる。
 
(大学サークルのアマチュアが作った作品とは到底思えない。当時のプロを唸らせた究極の8ミリフィルムアニメ) 
 
このチームは8ミリフィルムで実写映画も何本か作っていた。
「怪傑のーてんき」「愛國戰隊大日本」「帰ってきたウルトラマン」などの問題作を放ってはいるが、16ミリの長編映画である「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)の逆襲」を知る人は少ない。
僕ら8ミリ特撮少年は当時こういった作品を食い入るように見入ったものだが、エヴァファンのほとんどの人は知らないのではあるまいか。
 
そして、「シン・ゴジラ」におけるヤシオリ作戦の「ヤシオリ」とは、ヤマタノオロチに飲ませて酔わせたという日本書紀や古事記に出てくるお酒の名前であり、こんなところにも意外なルーツを発見することができる。
 
実際「八岐大蛇の逆襲」がどこまでシン・ゴジラと関連しているのかどうかはさておき、このDAICON FILMこそが現ガイナックスの礎であることは揺るぎない事実であることをダメ押しで伝えておきたい。
 
「シン・ゴジラ」のブレーンはかつてのDAICON出身であり、庵野監督もそこでシコシコと8ミリの自主映画を撮っていたという歴史があるのだ。
 
恐るべきアマチュア集団であったのだなぁ…と改めて思い知る次第である。
 

自主規制文字数を大幅にオーバーしてもやはり全ては書ききれなかった(;^_^A
 
押井守監督の「劇場版機動警察パトレイバー1&2」と「シン・ゴジラ」についての考察もしたかったのだが、押井監督に関してはまたいつか機会を改めて語ってみたい。
 
僕の生涯で最もリピートした映画は、文句なく押井守監督作品の「うる星やつら2〜ビューティフルドリーマー」だ。
少なく見積もって200回、と2011年の時点でツイートしているのだが、それから5年の間にさらに5〜6回は見ている。
 
それこそ好きに語らせたら今回のシン・ゴジラを軽く凌駕するシリーズモノになりそうな悪寒がしなくもないが(笑)、いつかは語ってみたいお題ではある。
 
 
話がそれまくったが「シン・ゴジラ」、最低あと一回は観ておきたい。
 
…とこじつけるように話を戻したところで(笑)、
長々と語らせてもらったシン・ゴジラについての考察を終了する。