機内映画

サンフランシスコは現在朝の6時を回っている。
やはり今回も時差ボケはしっかりやってきた。
 
ほぼ寝られないままでこちらに到着し、ホテル到着後もいろいろなデータの整理などの雑務をこなし、みんなで夕食を食べた後にゆっくり風呂に浸かり、ビールをシパッと開けて心地よくトロンとなってきたところでおもむろにベッドに入り爆睡をキメ込むはずだったのだけども…
 
やはり1時間ほどで目覚めてしまった。
そこから2時間ほど悪戦苦闘しながらウトウトするまではいけたのだが、結局朝の3時にギブアップ。
明日会場でやろうと思っていた作業を無理やりやってみたりしたが、今はもうできることがない。
 
そこで「今回の海外ツアーはテンポよく短めのブログに」と言ったその舌の根も乾かぬうちに本来の「長文ブログ」を書くことにする(笑)。
 
話は前後するが、今回は退屈な長時間フライトでの時間の過ごし方について語ってみたい。
なお今回のブログはかなりの私的な決めつけや持論や偏見が炸裂している。
同意できない方もいるかとは思われるが「そんな風に考えているのね〜ご苦労様」程度に思っていただければ幸いである。
 

国際線の飛行機は8時間とか場合によっては14時間半とかの非常に長い間一箇所にジッと座っていなければならない乗り物だ。
南米に行く時などは10時間+待ち時間6時間+10時間なんて一日オーバーの行程だってある。
 
当然その時間をなんとかして快適に過ごしたいと思うのは無理からぬことであろうし、サービスの限りを尽くしてくれる航空会社の工夫にはただただ感謝するしかない。
機内のエンターテイメントシステムは少しずつ進化を続け、現在は20年前とは比べ物にならないぐらい快適になっている。
 
機内映画に関しての最大の革命は、やはり乗客個別に好きなタイミングで好きな映画を見られるようになったことではないだろうか。
 
昔は決められた時間に決められた映画が前方スクリーンに投影されるという仕組みだった。
ジブリの「紅の豚」は当時JAL国際線でそうやって上映されることをウリとした映画だった。
元々JALはこの映画を国内線でも上映できるようにと30分程度の短編を依頼していたはずの話がどんどん膨らみ長編化になったため、劇場公開もすることになったそうだ。
 
そして年々システムは洗練されていき、プログラム内容も大幅に刷新されていく。
最近公開したばかりの映画がもう見られるというのは機内映画の一つの特典であったが、その作品数もすごい。
今回のサンフランシスコ便ではこの夏公開の話題作を中心に結構見たい映画だらけのラインナップ!
 
ターザン、ゴーストバスターズ、キングオブエジプト、奇蹟がくれた数式、グランドイリュージョン、インデペンデンスデイ、ファインディングドリー、X-MENアポカリプス…
邦画も負けていない。
シンゴジラ、君の名は。、後妻業の女、縁、秘密THE TOP SECRET…
 
見たかったけど見逃してしまった作品がたくさんある。
大好きな映画をさらにリピート鑑賞するのもいい。
 
ちょっと昔の有名なタイトルや、現在公開中の劇場公開に併せた旧作なども嬉しい。
ジェイソンボーンシリーズが揃っていたり007シリーズやハリーポッターシリーズが並んでいたり、あるいは半沢直樹シリーズやゴシップガールといったドラマもたくさん並んでいる。
 

さて、僕が毎回飛行機に乗るたびに実践している映画鑑賞方法も紹介しておこう。
 
基本的に飛行機のドアが閉まる前後から映画を見ることはできるようであるが、すぐの鑑賞はおすすめできない。
離着陸時はとにかく機内アナウンスが頻繁に入るのでその度に映画が中断される。
日本語での説明が終わり映画が再開され2秒でまた停まり今度は英語のアナウンスになる。
これが数分おきに繰り返されるのが煩わしい上に機内アナウンスは容赦なく最大音量になるのでヘッドフォンをしていて非常にうるさく、またマイクのスイッチを「カチッ」と入れる音は前触れなく後頭部を叩かれるような気分にさせられ、非常に耳に痛い。その度に腹が立つのでストレスが蓄積していく(笑)。
 
また離陸後しばらくしてドリンクサービスが「あられミックス」といった米菓と一緒にふるまわれるのだが、これもまたヘッドフォンをしながら食すると耳の中で「ボリボリ」と響くので映画の音が聞こえずらくなる。
 
…非常に細かくつまらないことを書いているわけだし「だったら食べなきゃいいじゃん!」と思われそうだが、とにかく僕はそういった理由により、この辺りまでは「今日は何を見ようかな?どんな順番で見ようかな?」「ビールはまだかな?」とワクワクしながら機内誌のプログラムを吟味するのが習わしとなっている(笑)。
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Klipsch社のイヤーモニターには機内対応アダプターが付属されているのが嬉しい。
遮音性も高く軽量なので飛行機内の用途にも向いている。
 

映画のジャンルにもこだわりがある。
前にも書いたことがあるのだが、基本的には「大画面の迫力が重要なもの」といった作品は見ないようにしている。
以前「パシフィックリムを機内で見たけど全然面白くなかった」と人に言われて答えに窮してしまったことがある。
巨大なスクリーンで見ることを前提に作られた作品というものは少なくない。
パシフィックリムなどはその際たる例なのではないだろうか?
「キング・オブ・飛行機で見るのに適さない映画」の首位をあげたいぐらいだ。
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小さな画面でチマチマ動く巨大ロボットなんてイヤだ(笑)
 
最近はなんでもスマートフォンにYouTubeで済ませてしまう人も多いが、それでエンターテイメントをした気分になってしまうのは非常に残念なことだと思う。
ぜひホンモノの迫力、ホンモノの感動というものをキチンとした環境で味わってほしいと願う。
 

そういった意味では機内映画というのは稀にみる劣悪な鑑賞環境だ。
画面は小さく座席も狭く映画は容赦なく中断され隣の人がトイレに行きたいと狭い目の前を通ったりする上にジェットエンジンの音が常にうるさい。
ちゃぶ台をひっくり返すようで申し訳ないが(笑)。
 
しかし確かに劣悪ではあっても「極端に干渉の少ないプライベートな空間」であることに重点を置くと、決して悪いことばかりでもない。
仕事の電話もメールも届かず、人に話しかけられることもない完全なる自分だけの時間は現代社会では案外貴重だ。
 
おのずとこの環境に向いている映画というものが人それぞれの嗜好別に浮かび上がってくるはずだ。
 
 
僕の場合は大きく二つに分かれる。
 
一つは「見たかったけど見られなかった作品」で、これは深く考えれば「そこまでして見たいものでもなかった作品」であるとも言える。
 
事前にネットでチケットを予約し時間を割いて映画館まで行き1800円を支払う対価に見合った映画を見るには、それ相応の動機がなければなかなか動けないものだ。
 
そこまですることができずに自分の劇場鑑賞欲求からこぼれた作品となると「そんなに真剣に見ないんじゃないか?」といった気楽な姿勢で見ることができる。
 
頑張ってもあまり真剣には見られない劣悪な環境なのだから、気楽に見られるというのはむしろ環境に対応できているということにもなる。
 
こういった作品は上記に書いた「大迫力を必要とするもの」であってもあまり気にしないことにしてしまう。
僕のコダワリなんぞしょせんその程度、いい加減な人間なのだ(笑)。
 
 
もう一つは「自分にとってはあんまり興味がない作品なのだけども、こういう機会でもない限りなかなか見そうもない作品」というちょっとひねくれた分野が浮かび上がってくる。
 
自分にとっては一生縁のなさそうな、決して能動的に見ることのなさそうな作品。
例えば「釣りバカ日誌シリーズ」などは逆に飛行機の中でしか見たくない映画だとも言える(笑)。
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ついつい見てしまう機内映画常連鑑賞シリーズ。
 
そして上記二つの理由を併せ持った作品というのが必ずラインナップの中に入っており、それを定めていざ鑑賞に踏み切るのだ。
 
今回は「後妻業の女」と「ゴーストバスターズ」となった。
どちらも映画館の予告を見るたびに気になっていたのだが、やはりわざわざ劇場に足を運ぶまでには至らなかった。
 
尚、かなり誘惑に駆られたのだけども「シン・ゴジラ」の3回目、「君の名は。」の2回目鑑賞はグッと堪えた。
やはりここは作品へのリスペクトで敢えて見ないのだ!
 
「好きだからこそ見ない」
 
ここは譲れないコダワリである(笑)。
 
 
ここ数年で巡り合った邦画の佳作良作は数知れない。
「海街Diary」「そして父になる」「おにいちゃんのハナビ」「謝罪の王様」「ソロモンの偽証」「告白」などは機内映画で出会った印象的な作品達だ。
 
帰りの飛行機では何を見ようかな?
と今から楽しみにしているほどのことでもないけれども。
 
 

時差ボケを受け入れいろんなことをチョイチョイしながらちっとも眠くならないままブログも書き終わってしまった。
眠くならない不安感、後で眠くなってくる軽い恐怖感。
 
早く眠くなれ〜!←