宣告

いよいよ年貢の納め時が来たのか……
 
数日前に感じた違和感がどんどん現実味を増し続けている。
ごまかしごまかし生きていても、自分のことは自分が一番先に実感できる。
もしかしたら?なんで今?どうして?よりによって?
様々な理不尽な思いを感じつつも、いつか来ることはわかっていた。
遅かれ早かれ確実にやってくる想定のついた未来予想図。
でもなぜ?なぜこのタイミングで?
……しかしここは観念して受け入れるしかない。
この違和感はただ事ではない。
 
……もしかしてこの感じは……
 
数日前から口の中で感じていたのだが、いよいよこれはイカンと思い行きつけの歯医者さんを予約して検診をしてもらうことになった。
僕はホラー映画は大好きだしSかMかと究極の回答を迫られたら「エムです」と即答できるぐらいの「ガマンこそ究極の快楽」という変態要素を持ったドMの自覚はあるのだが、←あまり本気にされても困るけれども
 
やっぱり歯医者さんは苦手なのじゃ!
 
以前ツイッターで呟いたこともあるが、僕の歯医者選びの最重要ポイントは「痛くなさそうな歯医者さん」であり、これまでは7人の小人が玄関にいる黄色い壁の小児歯科でよいこに混じって診察を受けていた。クマさんのエプロンをして…
明らかに浮いたおっちゃんだったわけだが、恥をかいてでも痛くない方がよかった(笑)
 
(ひぃ怖い)
 
引越しを機に行きつけの病院を新たに選定しなければと思ったときも、歯医者だけは前の小児歯科に通おうと思っていたのだが、モノは試しにと近所で評判のスカした雰囲気の歯医者さんに行ってみることにした。
それにしても感じの悪い歯医者だ(-“-)
シックなデザインの外装、本当にスカした雰囲気の待合室、受付係は「受付嬢」と呼んだ方がよいのでは?と思うほどに美人さんだし、先生方も洗練された白衣を身につけている。
診察室は全て個室になっており、システムは最新。
……なんか気にくわない(-“-)
いかにも高額な料金を提示されて当たり前の空気感ではないか。
 
案の定担当になった若い先生は非常に感じが良く、怒られてばかりのイメージの怖い歯科医師とはまるで違う。間違いなく罠であろう。
加えてこの先生が実に優秀だった。
麻酔は数段階に分かれ、麻酔針が刺さったこともわからないぐらいのきめ細やかな対応。
まるで痛くない。治療中に何度も寝落ちするほどに痛くない。
虫歯の治療も詰め物の交換も実にスムーズに進んだ。
そして、気になる料金も実に真っ当な正直価格だった。
 
え?サイコーじゃんここ!(・∀・)
そりゃ評判になるわけだよ!
 
という今ではすっかりお気に入りの歯医者さんを久しぶりに訪れたのが昨日。
口の中の違和感を先生に伝えると「まずはレントゲンを撮ってみましょう」と促される。
最新設備がウリの歯医者さんのレントゲンはまたもや性能が上がっていた。
レーザーポインターで顔の位置が正確に指示され、自分の顔の周囲をカメラがグルッと回るメカニズムだ。
(デジタルレントゲン。被曝量もさらに低くなった最新型らしい)
 
レントゲン室を出て診察室に戻ると正面の大型モニターにすぐに結果が表示される。
さらに2年前のレントゲン写真と比較をして、口内の変化を患者にもわかるように説明してくれる。
なんと合理的で納得のいくシステムなのだろうか。
 
そしてぐうの音も出ないほどにレントゲン写真が僕の状況を物語っていた。
 
「典型的な親知らずですね〜、ついに出てきましたね〜」
 
上の2本は既に抜いてあるのだが、僕の親知らずは下2本がまだ残っており、右奥の1本はそれはまぁ見事な大きさ、そしてあきれるほど正確に真横を向いている。
ずっと静かに歯茎の中でおとなしくしてくれていたのだが、50歳を過ぎたこのタイミングでついに顔を出してこようとしているらしい。
歯茎の違和感はまさにそれだったのだ。
 
「親知らずを抜くのは大変です。歯茎の切開や場合によっては骨を削ることもありますけど、どうしますか〜?」
感じのよい先生ではあるけれども言うことは容赦なく悪魔的だ。
放置してよいことはなにもない。
「お、お願いします!抜いちゃってください!」
「では次回に。抜いた日とその翌日までぐらいはかなり辛いと思うので大切な予定の前日とかは外した方がよいかもしれませんね〜時間も1時間ほどかかりますかね〜」
 
ひぃ!輪をかけてビビらせてないかこの人?
優しい顔して実は隠れ真性ドSな先生なのではないか?
(「リトルショップオブホラーズ」という映画では「人を痛がらせてお金がもらえる変態ドSの天職こそが歯科医」という決めつけがされている)
 
 
というわけで、
来週親知らず抜いてきます!(`・ω・´)キリッ