月別アーカイブ: 2018年12月

虹色クリスマス

 
L’Arc~en~Cielの東京ドーム公演「ラルクリスマス」の二日目を観てきた!
 
これまでの二十数年間、僕は様々な会場でラルクのライブを観てきた。
国立競技場や味の素スタジアムや国際展示場の駐車場といった広大な土地、北は真駒内から南は鹿児島まで、なぜか僕はコンサートスタッフでもないのにいろんな場所で観させていただいている。
ZEPP東京で観たクラブサーキットなんて今思えばレアな小箱(あえてそう書かせていただく)で観たこともあるにはあるが…
やはりラルクのホームといえば、ここ東京ドームなのではないだろうか?
 
ホームが東京ドーム?
 
読売ジャイアンツか!というツッコミはさておき、5万人を超える観客を収容できる巨大な会場を当たり前のように埋め尽くす、というかチケット倍率が高すぎて「なんで5万人しか入らない場所でライブやるのよ!もはやドームじゃちっちゃいよ!」というスケールのデカいクレームをつけるファンという異様な様相を呈してしまうモンスターバンドなんである。ラルクというバンドは。
 
今回のブログでは楽曲や演出の感想というよりも、やや俯瞰位置からの今回のラルクリスマスについての感想を書いてみたい。
 
僕が案内された座席はステージ正面に位置する一階スタンド後尾列のダイヤモンドボックスシートというブロックだった。
視界は良好だがステージは100メートルほど離れているのだろうか?
(ドームの寸法を見ると100メートルではきかないことがわかる)
 
正面のステージは開始前で暗くてよく見えないが、ステージとほぼ同じサイズのスクリーンが左右に設置されている。
「ふ〜ん」と思いながらもこの時点で違和感を覚えた。
理由はわからないのだけれども、なにか景色が微妙におかしい気がする。
違和感の正体がわからないまま開演を待っていると、隣にプロデューサーの岡野ハジメ氏がやってきた。(岡野氏とも1年8ヶ月ぶりの再会であるのだが、雑談の流れからちょっと面白い話を持ちかけられました!乞うご期待!)
 
 
会場が暗転していよいよライブスタート!
壮大な映像とともに壮大なSEが流れる!
ここで大いなる違和感を覚える。
先ほどとは違う明確な違和感の正体は…
 
音が良い!
 
高音と低音の分離感、左右の定位、そして何よりも…反射音が聴こえない!
 
東京ドームなのに!?
 
えええ!なにこの音!ドームとは思えない!
ZEPPのようにクッキリスッキリした、むしろデッドな音にすら聴こえるではないか!
これは一体どうしたことか!?
 
僕が初めて東京ドームで観たコンサートは今から30年前となる「オフコースの解散コンサート」だったのだが、その時の東京ドームの音はと言えば…MCで何をしゃべっているのかが聞き取れないほどに音がグワングワン回っており、演奏なんてそれこそ会場のあちこちから違うタイミングの音が雨あられのように降り注ぐという、もはや音楽になってない状態だった。
その後どんどんドームの音は改善されてはいくのだが、少なくとも1年8ヶ月前のラルクを観たときにも感じなかったような衝撃的な良質な音に度肝を抜かれてしまった。
 
演奏が始まってさらに音質の良さを実感する。
hyde氏のダイナミックな歌声、煌めくようなハイトーンから囁くようなウィスパーボイスまで、余すことなくきめ細やかな表現がダイレクトに伝わってくる。
tetsuya氏のピッキングの一音一音が、複雑なフィンガーベースのニュアンスまでもがハッキリと感じられる。
yukihiro氏のドラミングは相変わらずタイトでトリッキーだが、CD音源そのままのパシッとキリッとした余計な尾っぽのついていないソリッドな音だ。
そしてkenちゃん(だけ氏じゃないのはなぜ?)のギターの音が…
 
なんじゃこりゃあ!!??
 
音が良いというか…良すぎだろう!
レコーディングスタジオさながらの完璧な音!
ってか、なんかおかしい。
ドームでこの音は明らかにおかしい!
 
一旦音のことは置いて、会場に入った時に感じた違和感もほどなくしてその理由が判明した。
違和感の正体は、なんというか…「なんかドームっぽくないなぁ」と感じていたことに起因する視界のスケール感だったのだ。
ともすれば今回のステージセットをあろうことか「こじんまりしたステージだなぁ」と錯覚していたのだ、自分は。
なぜって、ステージ両サイドのスクリーンと同じぐらいのサイズのステージだったから?
 
こういったライブでは定番のサイドモニタースクリーンだが、アレには「これぐらい」というサイズがあり、おそらく自分はその感覚を基準に全体の尺度の基準としていたようなのだ。
ところがよくよく見れば今回のスクリーンはデカい。
 
いや・・・それにしてもデカすぎるだろ!
 
正確なサイズはわからないけれど、おそらくはこれまでの巨大モニターの4倍ぐらいの大きさだったのではないだろうか?
両スクリーンに映るメンバーの後ろに見切れるステージセットがあまりに巨大で、そこにも大いなる違和感を覚えた。
そうなのだ、自分の肉眼で見るステージ両脇のクリスマスツリーはイメージ的には「あらかわいい」ぐらいに見えるのだが、モニターに映るツリーは10メートルを軽く超えるような巨大なサイズなのだ。
 
東京ドームをZEPPのようなサイズ感に見せてしまうモンスターバンドなんである。ラルクというバンドは。
 
さらなる違和感は、モニターに映る画質がメチャメチャ解像度が高い!
ええええ!あの巨大サイズスクリーンで解像度が高く見えるってどういうことなの?
アリーナ最前列の人はステージをガン見する鑑賞法となるだろうが、スタンド席からだと基本はスクリーンを中心にコンサートを見るのが一般的だろう。
スクリーンに映るメンバーの挙動を見つつも、「えっとステージのどこにいるんだろ?(ユッキー以外)」とモニターから視線を外してステージを見回し、上手の隅っこで手を降っている米粒のようなメンバーを見つけるという手順を誰しもが踏んでいることだろう(笑)
 
これまで悩ましかったのが「本当は生のメンバーをずっと見ていたいけど小さくてわからないからスクリーンを見る」といったある種の妥協のような思いでライブを見ているかと思われるのだが、これだけの高解像度モニターだとほぼ肉眼で見ているような自然な光景に映ってしまうのだ。
何度か中央のステージと全く同じサイズで両モニターにステージが映ったのだが、「あれ?ステージが3つに増えた?」とナチュラルに思ってしまうぐらいに、とにかく映像がキレイだった。
 
 
なぜこんなテクニカルなことをクドクドと説明してきたかと言うと…
コンサートやライブといったエンターテイメントの様式が、これまでよりも一段階上に押し上げられたような衝撃を感じたからだ。
ハリウッド映画のリメイクではないけれども、現代技術によって蘇る感動に加え、さらに新たなる感動を享受することができるようになった気がするのだ。
意図したリメイクとは違う、なんというのだろうか?
技術革新によってごくごく自然に新しい創造物にアップデートされているような?
これまで感じたことのないような感動が沸き起こった。
 
十数年ぶりに聞くラルクの昔の曲、ただでさえ感涙モノの瞬間ではあるのだが、それが最高の演奏、最高の音場、最高の照明、最高のスクリーンで新たな表現として生まれ変わっている。
懐メロなんて言わせない!
これは今回のラルクリスマスで生まれた別モノ、ある意味でブランニューの作品なのだ。
 
 
ファンのみなさんそれぞれに感動をしたであろう今回のラルクリスマス。
各楽曲での感動ポイントや萌えポイントを書きたい思いもあったのだが、おそらくファンのみなさんは今回のコンサートの背景で、このような技術革新が投入されたことをあまり意識されずに夢中で観ていたことだろう。
それが正しい楽しみ方であるし、レビューやレポを読めば読むほどに例外なくみなさん楽しめたようでなによりである(^^) 
 
だけどもみなさんが感じた感動には、このような舞台裏の挑戦や苦労によって数倍〜数十倍にも引き上げられているという要素があることを知っていただきたいと思ったのだ。
 
プロデューサーの岡野ハジメ氏と「なんでこの微妙なニュアンスがちゃんと聴こえてくるの?…ドームなのに」と満面の笑みで顔を見合わせながら、例えば「fate」に入っているarp2600のノイズシーケンスの音にいちいち涙するのであった。
そう!みなさんからすれば謎でしかない我々だけの感涙ポイントというものもまた随所に散りばめられたコンサートでもあったのだ。
 
最後のMC、そして「雪の足跡」でみなさんと同じくグッと熱くなりつつ、
僕自身もラルクからの素敵なプレゼントをいただけました♪
 
と、関係者をもメロメロにしてしまうモンスターバンドなんである。
ラルクというバンドは!

カメラを止めるな!の特典映像が面白い!

「カメラを止めるな!」の特典DVD「現地リハーサル通しver.」が想像以上に面白い。尚今回は内容について一部ネタバレありの説明をしている。作品の面白さにさほど影響しないであろうとはいえ、やはりこの映画のベストの視聴環境は「何も知らずに観る」だと思うので、知りたくない人は読んではいけない。一応「ネタバレガード」を途中で一回入れておく。

僕は元々15〜20歳ぐらいまで、主にサークル活動で自主制作映画を作っていた。僕自身はその頃からホラー映画が好きだったので「人を飲み込む校庭の砂場」とか「女子高生が無自覚に吸血鬼になっていく」とか「人体実験をやっているらしい病院の地下での警備バイト」とか、そんな話ばかり妄想しては脚本を起こし、仲間内でキャストやスタッフをグルグル回しながら作っていた。

右奥で撮影しているのが高校時代の自分である


そんな前科があるので、映画のメイキング映像を見るのが昔から好きだった。舞台裏の種明かしや苦労話は、ある意味で本編より面白く感じられるからだ。そういった興味は音楽方面でも同様のようで、表舞台に立つことよりもとにかく裏方スタッフをやりたいという気持ちのほうが俄然強かった。

キャストとスタッフを兼任しながら少人数で作る映画というものが低予算映画では商業作品でもよくある。別の映画なのにキャストがほとんど丸かぶりしていたりしていて面白い。
「ピンクフラミンゴ」で有名なジョン・ウォーターズ監督なんてどの作品を見てもほとんど同じ人しか出てこない。またジェームズ・キャメロンやティム・バートンといった大御所監督のキャストの使い回しも有名だ。特に主役クラスではなく脇を固めるキャストは、両監督ともに思い入れの強い俳優さんが多いようだ。

以前「ラヂオの時間」を紹介した時にも書いたが三谷幸喜や伊丹十三もそうだし、最近では福田雄一監督作品によく出てくる役者さんは「福田組」と呼ばれるようにまでなっている。佐藤二朗やムロツヨシは福田作品の中ではなくてはならない存在になっているだろう。

ここからネタバレあり。

「カメラを止めるな!」の通しリハーサル映像。既に映画を見た方ならご存知の通り、ノンストップワンカットで撮影された映画序盤は舞台劇さながらリアルタイムに進行していく。完成した映画を繰り返し見るほどに「それにしてもよくできているなぁ」と感心してしまうのだが、この通しリハーサルを今回見てさらに「それにしてもいやいや、本当によくできているんだなぁ」と大きく頷いてしまった。


回しているカメラは一台のみなのだが、映画撮影の現場というのは当然カメラマン一人だけで撮影しているわけではない。「アツアツファンブック」のスナップにあった「『撮影スタッフ』を撮影しているスタッフ」という二重の絵それだけでもかなり面白いのだが、ガンマイクで音声を拾う人、照明やレフ板を持つ人、監督、メイク、造形スタッフなど大勢が同時に動いている。通しリハ映像にはそういったスタッフが画面のあちこちで見切れてしまっているわけだが、インディペンデントのかなり小規模な撮影チームとはいえ、OKテイクでよくぞこの人達を一度も写すことなく撮りきったものだと感心してしまった。


そしてカメラマンの体力!階段を駆け登ったり降りたり草むらを走って転んだりは映画を観ていた時からわかっていたのだが、通しリハ映像は効果音もBGMも入っていない素のままの音声。動きの激しい画面では激しい呼吸音が、それこそゼーゼー言いながら必死で追いかけている雰囲気が映画以上に伝わってくるのだ(笑)。暗い室内や明るい屋外の出入りでは画面がブラックホワイト両アウトしてしまったりといった技術系トラブルもバンバン起こっている。

ちなみに映画の中盤で血糊がレンズに飛び散ってしまうという映像があるが、これは演出ではなくまさにガチで起こったトラブルだったそうで、カメラマンが布でゴシゴシ拭いている(笑)。「なんてデタラメな!でも面白い!」と思ったものだ。


さらに録音の絶妙さ!映画の舞台は廃墟となった浄水施設。セリフは建物内を反響しまくって非常に聞き取りにくいのだが、通しリハ映像では本当に音がグオングオン回ってしまっていてよく聞こえない。セリフの音量差がこんなにあったのか!と思うぐらいに大きな声と小さな声の差が大きかった。スタッフの声や呼吸音を消し音楽や効果音をつけるポストプロダクション作業は本当に大変だったとは思うのだが、ほとんどは監督が自宅のパソコンで作り上げたらしい。その辺りの制作環境も今やそのレベルで作れてしまうのか!と思ってしまった。


僕の中ではまだまだ終わらない「カメラを止めるな!」だが、尚「カメ止め」という略語は自分の中では禁止行為である(笑)

ああ!自分もまたこういった作品作りを再開させたい!「カメラを止めるな!」は僕にとってそんな願望を激しく喚起させる映画でもあったのだ。
高校時代の映画友人とは今でも交流があり、何年に一度か集まって飲んだりもしている。とりあえず監督をやっていた男と「近々会おうな!」とコンタクトを取ったのが8月。しかし未だに実現していないのはほとんど自分の事情である(´_ゞ`)ちーん 

電脳音楽塾

SNSでの繋がり。
繋がってこそのSNS。
時として面白い繋がり方をすることがあるのがSNSだが、今回はかなり興味深い展開となった。
 
先日の「大人のためのDTM講座」のTwitter上の告知を、カメラマンのチャーリーさんが「イイネ」してくれたらしい。
そのイイネがたまたま電脳音楽塾の主催者INAさんの目に止まったらしく、そこからブログまで進んで詳細内容を読んでいただいたらしい。
 
そこから電光石火のごとくたちまち話が展開していった。
チャーリーさん経由でその日のうちにINAさんと連絡がつき、数日後には池尻の元公立中学校をオフィスに改造した「世田谷ものづくり学校」の中にある電脳音楽塾を訪れることになった。
 
 
INAさんといえばX JAPANのマニピュレーターであり、また故人であるhideさんのサウンドプロデューサーでもある、僕からすれば大先輩にあたるお方である。
 
いつぞや「マンスリーVAMPS」でロングインタビューを受けた時、インタビューをされたライターの方に「マニピュレーターの第一人者といえば松武秀樹さんだろうけど、ロック界のマニピュレーターならばINAちゃんだろうね」と言われたことがあり、「INAちゃんには敵わないだろうから2番手を目指したらどう?」とも言われたことを今でも覚えている。
 
これまでINAさんと面識がなかったわけではない。
Spin Aquaのレコーディング現場やVAMPSの楽屋でK.A.Z氏に紹介されたことはあったのだが、都度挨拶程度しか交わせておらず、対面して数時間お話ができたのは今回が初めてとなった。
 
 
経歴を見れば見るほどに自分とINAさんとの共通点を見いだせた。
INAさんの著書「君のいない世界」を読んだらさらに多くの共感を抱いた。
元々ロック畑にいたわけではなかったこと、ふとしたきっかけだったのか何かの運命だったのか、巨大な流れの中にいつの間にか乗っていてグイグイと人生が引っ張られるように動き、気がついたら全然違う世界に突入していたこと、でも自分という個は変わらず25年経っても基本やっていることは今も同じであること、etc,etc…
(関係ないけど塾内には無数のSTAR WARS関連のグッズが飾ってあり、そのあたりの嗜好にも共通点があるのでは?と密かに期待しており「きっとゾンビも好きな気がする」と勝手に思ったりしている(笑)
 
 
やりたい方向性でもいろいろと合致することが多かった。
でも自分ではやり方がわからない。
コネもなければツテもないんだもの。
ところがINAさんはそんな自分とは違い、全てをクリアーしていた。
大きな会社や組織との打ち合わせや話し合いなど、自分には到底できそうもないオトナ業務を確実にこなし「絵に描いた餅」を実食できるまでのカタチに既にされていた。
とてつもない行動力である。
 
そんな彼に「一緒にやりませんか?」と言われたのだ。
なんて力強いお誘いなのだろう。
 
 
YOKOTA BASE STUDIOで定期開催している「大人のためのDTM教室」は今後も続きます!(年内はもうありませんが)
それとは別の流れをもう一つ作っていくと思っていただければと思います。
電脳音楽塾のコンセプトに合わせた内容を企画しつつも、今後クリニックとは違う形式でも展開していけるよう、新たなスキル習得中でもあります。
期待して待っていてくださいね♪
 
 
チャーリーさんの「イイネ」のクリック一つで大きく話が動いたということになるのだろう。
ありがとうございます💖
 
もう一つ思ったことは…
ここ最近YOSHIKIさんとHYDEさんが組んでとても興味深いことをされている。
もしかしたらそんなアーティスト同士の流れが波及して、スタッフ同士であるINAさんと僕を巡り合わせてくれたのかもしれないなぁ…なんて思ったりもしている。
 
とにかく…
面白くなってきた!(・∀・)