主観と客観

VAMPS LIVE XVII UNDERWORLDを見た。
 
 
再生ボタンを押してまず流れるオープニングSEを聴いて「あ、このSE聴くの一ヶ月ぶりだ」とふと思う。
今年数十回も聴き続けたノイズとトランシーバーの声で始まるこのSE、なにげにマイナーなアップデートをツアー中に繰り返しており、最終バージョンになるまで7回もの微調整がされ続けていたことに気がついた人は誰もいないだろう(笑)
ちなみにDVDに収録されているのはバージョン6で、アメリカツアーの途中に最終のバージョン7になったという経緯がある。
 
♪ジャージャッ!というアタック音と照明が完全にシンクロした演出効果が印象的でもあるオープニングなのだが、実はこの照明は手動で操作されていた。
プロの技術って凄いでしょう?
ここで唐突にクイズ。どうやって前ぶれなくやってくるアタック音に照明を合わせていたのでしょうか?
 
1.何百回も音源を聞き込み完璧に体にタイミングを叩き込む
2.気合いと根性で乗り切る
3.かなりアナログかつ原始的手法を用いて操作している
 
答えは……そのどれもである(笑)
 
さすがに何の術もなく気合いや根性だけでは乗り切れないが、気合いや根性はやはり必要だし、繰り返し体に操作を叩き込むのは専門職の基本である。
種明かしをすればテンポ感のないサウンドエフェクトのように聞こえても、実際は音楽的に一定のテンポで作られており、照明さん専用のガイドクリックを聞いていたのだ。
「キッコッコッコッジャージャッ!」といったタイミングを計りながらの操作というわけだ。
 
他にもステージ演出的にドラムカウントなしで始まる曲の場合は照明と音を完全一致させて曲をスタートさせる必要があるために「照明さん専用のガイドクリック」はこれまでも複数曲存在していた。
なぜそんな裏事情を知っているのかといえば……なんのことはない、照明さんに頼まれて僕が作ってきたからである(笑)
 
 
続く一曲目の「UNDERWORLD」を見終わった時点で早くも「このライブ映像は過去最高のデキなのでは?」と思ってしまう。
画質や音質が良いのはもちろんのこと、何といったら良いのだろうか?……「主観」と「客観」のバランスがとても素晴らしいのだ。
 
サポートメンバーのカット割一つにしても、とても考えられているというか、「うわ!そのタイミングを写してくれてありがとう!」と見ていて何度も思ってしまった。
演者の気持ちというか、カユイところに手の届く絶妙な映像の切り替わりの連続にすっかり興奮してしまう。
 
そして音のバランスも、実に「主観」と「客観」が意識されていることがわかる。
例えばUNDERWORLDのライブバージョン部分と呼ぶべきパート、最後回サビ前の観客を煽る間奏的なループ部分、ここは3回目からJu-kenのエフェクティブなベースのリフが始まるのだが、実際のバランスよりも明らかに大きい。
音楽的には「これはちょっと大きすぎなんじゃ?」と思えるかもしれないが、やはりライブ映像的にはとても正しい絶妙なバランスとなっており「観客の心理的視聴レベルはこれぐらいに聴こえているのだろうなぁ…」と確信できるのだ。
 
 
「REDRUM」の歓声などもその辺りのバランス感覚が凄くイイ!
我々演者はイヤーモニターをしているので、実際観客の声というのは演奏中はほとんど聴こえていない。
ライブ映像を見ることこそが、可能なかぎり一番近いバーチャルなライブ経験となるわけだが、この臨場感のリアルさ加減は本当に素晴らしいと思った。
 
そして「EVIL」でのハイド氏の悪魔的なVampire’s EYE。妖しく光る目の光量がアングルによって増減するのだが、弱く鈍い光も、強烈に放たれた眼光も、どちらも最恐の瞳の輝きで、まさにハリウッド映画以上のリアリティーを感じた。
まぁハリウッド映画はあくまでもツクリモノなのに対し、こちらは単純にホンモノを写しているだけなので、リアリティーに差が出るのも無理はないのだが。……(笑)
 
 
言うまでもなくこの作品の主役はVAMPSの二人であることは間違いないのだが、時として観客が主人公になる瞬間もある。その主客転倒とも言えるタイミングや分量がまた絶妙なバランスで配置されている。
観客からの主観である「ステージ上」と、ステージ上から見ている我々の主観=観客的には客観(ややこしい)が高次元で融合しており、ハイド氏のよく言う「ライブはセックスだ」という相乗効果的作用を映像から感じられるのだ。
 

いかん!まだライブが始まって4曲目なのにもう文字数オーバーとなってしまった。
この続きは是非ともDVDやBlu-rayで確認してほしい。
 
これは究極のライブ映像かもしれない
 
活動休止となるVAMPSではあるが、「本当にカッコイイバンドだなぁ……」としみじみ思える。つくづく思える。
 
まだ買ってない人は、、、買ってね❤️
 
 
おぉ!なんとストレートな販売促進ブログなのであろうか(笑)